プリクラに描かれる少女の愛と理想の少年たち


日本一有名なプリントシール機「プリクラ」
三毛あんりはそんなプリクラで自らの写真の隣に落書き機能で男性キャラクターを描き足し、まるで彼女自身がそのキャラクターと一緒にいるかのような不思議な作品「夢プリクラ」を制作している。

彼女は自身の作品についてこう話している。

作家と共にプリクラに写るのは、作家がプリクラのらくがき機能で描いた理想の男性像です。アニメやゲーム、漫画などの二次元のキャラクターへの強い憧れと、己をキャラクター化しようとしてしまう私たちを交際の証明としてのプリクラで表現しました。

彼氏との交際を目に見える形に表す「プリクラ文化」、そして二次元に憧れ、自らもキャラクターになりたいと思う「オタク文化」。自分の中高時代を思い出した。お気に入りのポーチに入った大量のプリクラ、「○○くんとデート♡」と書かれ写っていた少女とその彼氏。そして二次元のキャラクターに夢を抱き、叶わぬ恋に絶望する少女達。彼女達の存在はまるで正反対だった。しかしこの「夢プリクラ」は三次元(彼氏との交際)を二次元にしたい少女達、二次元(紙に存在するキャラクター)を三次元(彼氏)にしたい少女達、どちらの夢も叶えている作品なのだ。
そして、この正反対だと思われていた二つの存在がどちらも純粋な少女達の「愛」という同じ存在なのではないかとも思わせてくれる作品でもあるのだろう。

文 鈴木真実

プロフィール

三毛あんり
2012年多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業
現在、同大学院修士課絵画専攻日本画研究領域在籍
自画像を制作する傍ら、写真になった自身の理想のキャラクターを描く「夢プリクラ」を制作
http://anrihime.tumblr.com/